2023.10.02

乳幼児健診を自費で受けるといくら?|乳幼児健診にかかる費用と健診内容

「乳幼児健診はすべて自費で受ける必要があるの?」「乳幼児健診にかかる費用はいくら?」

乳幼児健診の前は、費用や健診内容が分からなくて心配になります。

本記事では、乳幼児健診にかかる費用と健診内容を紹介します。

保険や医療費控除の解説もするので、乳幼児健診に行く際の参考にしてみてください。

目次

乳幼児健診の費用

乳幼児健診の費用を説明します。

母子保健法で定められた健診

「1歳6か月児健康診査」および「3歳児健康診査」は母子保健法で定められた定期健診なので、無料で受けられます。

決められた日に自治体が指定する保健福祉センターや公民館で実施され、集団で健診を受けることになります。

受診することが義務化されているため、指定された日程の都合が悪い場合は、行政機関に問い合わせるようにしましょう。

その他の健診

「1か月健診」「3〜4か月健診」「6〜7か月健診」「9〜10か月健診」「1歳健診」「2歳健診」「5歳健診」は、いずれも母子保健法で義務化していない任意健診です。

義務ではありませんが、子どもが健康に過ごせるように任意健診も受けておきましょう。

自治体が指定している医療機関で受診できるため、医療機関に問い合わせて予約する必要があります。

任意健診は自治体によって無料で受けられるところもあれば、自費のところもあります。

受診にかかった費用を助成してくれる自治体もあるため、お近くの行政機関に問い合わせてみてください。

自費で乳幼児健診を受ける場合の費用目安と健診内容

自費で乳幼児健診を受ける場合の費用の目安と健診内容を説明します。

1か月健診

1か月健診の費用は3,000〜10,000円程度で、お近くの小児科医療機関で受診可能です。

赤ちゃんの発育や栄養状態、先天性異常の確認や、ビタミンK欠乏性出血症を予防するためにビタミンKの投与(3回法採用の場合)を行います。

母親の産後うつや育児の不安がないかも確認されます。

3~4か月健診

3~4か月健診の費用は3,000~5,000円程度で、お近くの小児科医療機関で受診可能です。

発育や栄養状態、聴覚や視覚、首のすわりの確認を行います。

予防接種が受けられる年齢のため、ワクチンの定期接種の状況を確認されることもあります。

6~7か月健診

6~7か月健診は3,000~5,000円程度で、お近くの小児科医療機関で受診可能です。

寝返りやひとり座りなどの行動や徴候があるかを確認します。

行動を確認して発達や社会性に問題がないかも重要なチェックポイントです。

9~10か月健診

9~10か月健診は3,000~5,000円程度で、お近くの小児科医療機関で受診可能です。

つかまり立ちやハイハイ、歯の生え具合、離乳食の様子などをチェックされます。

1歳健診

1歳健診の費用は3,000~5,000円程度で、お近くの小児科医療機関で受診可能です。

栄養状態や言葉の理解をチェックしたり、身体測定を行ったりします。

2歳健診

2歳健診の費用は2,000〜5,000円程度で、お近くの小児科医療機関で受診可能です。

身体的な発達と感情面での発達に関する診察や、健康診断を行います。育児に関する質問もできます。

5歳健診

5歳健診の費用は3,000~5,000円程度で、お近くの小児科医療機関で受診可能です。

身体発育を確認して、発達障害を発見する機会になるため、受診するようにしましょう。

かんしゃくやネット依存傾向などの質問も可能です。

乳幼児健診は保険適用?

乳幼児健診は、病気ではないため保険適用外となり、助成の対象にはなりません。

健診の結果、利用が必要になった場合は助成の対象になります。

乳幼児健診は医療費控除の対象?

健康診断などの費用は、疾病の治療を行うものではないので、原則として医療費控除の対象にはなりません。

ただし、健康診断などの結果、重大な疾病が発見された場合は例外的に医療費控除の対象となる可能性があります。

乳幼児健診の費用に関するよくある質問

乳幼児健診の費用に関するよくある質問をまとめました。

公費負担で受けられない健診は受けなくてもよいでしょうか?

任意健診を受けるのは、必須ではありません。

しかし、成長の度合いや健康状態を把握するために、できるだけ受けておきましょう。

公費負担の健診を受けないと保護者は罪に問われますか?

公費負担の任意健診を受けなくても、保護者は罪に問われません。

受診しない場合は、自治体の職員が健康状態を見るために、自宅を訪問することがあります。

乳幼児健診に行くまでに家庭でしておいた方がよいことはありますか?

子どものことで気になる点があれば、事前に母子手帳などに記入しておきましょう。

メモをすると、健診当日に質問し忘れることがありません。

自費での健診が高い医療機関と安い医療機関では健診内容が異なるのですか?

自費での乳幼児健診の費用は、医療機関や自治体によります。

費用が高い医療機関と安い医療機関で、健診内容が必ずしも異なるわけではありません。

かかる費用を把握して積極的に健診を受けましょう

乳幼児健診の費用と内容を詳しく解説しました。

「1歳6か月児健康診査」および「3歳児健康診査」は母子保健法で定められており、無料で受けられます。

一方、「1か月健診」「3〜4か月健診」「6〜7か月健診」「9〜10か月健診」「1歳健診」などは任意健診です。自費で受ける必要があります。

しかし、自治体によっては無料、もしくは助成制度があります。

成長の度合いや健康状態を把握するための重要な健診なので、費用を把握して積極的に受けましょう。

監修医師

古東麻悠(ことう・まゆ)

順天堂大学医学部卒業。途上国医療に関心を持ち、学生時代よりアジア・アフリカ各国の保健指導、巡回診療に参画。子どもたちのトータルサポートを目指し、小児科医として働きながらNPO法人very50、NPO法人Ubdobe(現株式会社デジリハ)のメディカルアドバイザーを兼務。現在は都内総合周産期病院にて新生児科医として勤務。一児の母。